男性の場合
男性の性機能障害とは性欲・勃起・性交・射精・快感の障害をいいますが
ここでは勃起・射精・妊娠させる能力について述べます。
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勃起★
性的な機能が障害された多くの男性にとって、勃起できるかということが第一の関心事です。
ある研究によると、調査の対象になった対麻痺の男性の60%〜80%は勃起ができたということです。
それも、麻痺のレベルが高い人によく見られたといいます。
勃起のおこりかたには、見た目・精神的な反応での性的興奮による勃起(性的勃起)と
そうでない勃起(反射性勃起)があります。性的勃起がおきない人は反射機能を利用しなければなりません。
これには色々な方法があります。手などで機械的な摩擦、刺激などが反射の引き金になります。
下腹や内股を撫でる、ふとももを軽くたたく、陰毛を軽く引っ張る、直腸に指を挿入するなどが
勃起をおこす方法だと言われています。
ある人は冷たく感じるとき、例えば裸のときや窓を開けているときなどに勃起がおこりやすいと言っています。
夜の睡眠中におこる勃起は半数ぐらいの人に見られると言われています。
勃起をしない人のために手術でシリコンを入れる方法や薬品を注射し勃起させる方法があります。
膨張・収縮のできるタイプもあるそうです。
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射精★
勃起がおこる人の中でも射精がおこるひとはさらに少なくなります。
射精に関係する神経はTh12からL3にあると考えられています。この範囲に障害があると射精はおこりません。
報告によると、射精がある人は20%以下ということです。
射精障害に対しては、どうしても子供が欲しいという場合精子を体外に取り出して人工受精を行う試みがされています。ワゴスチグミンという薬(射精をおこし精液がとれる確立は高いようです。この方法で精液をとり、精子を検査して妊娠させる能力を調べます。ただし、この薬品には心臓血管系に好ましくない副作用がかなり高い確率で出るので経験のある施設で行うことになります。)を脊髄腔内に注入する方法や
前立腺部に肛門から電極を挿入して電気刺激をする方法。
また、バイブレーターをペニスに直接当てる方法で精液を取ることが試みられています。
これらの方法で、うまく精液がとれたとしても脊髄損傷になって長い期間が経っていると、尿路感染症などを何回も起こして前立腺炎や副睾丸炎を繰り返しているために精子がひどく減っており
妊娠させる力がないことが多いようです。
また、射精が誘引となっての自律神経過反射をおこすことがありますので、医学的な管理のもとで不妊症の治療に準じて行われる方法ということになります。
脊髄損傷になったあとの男性がパートナーを妊娠させられる率は非常に低くなります。
子供ができるのは2〜7%だと言われています。
子供ができたことが報告された麻痺の人のほとんどの人は不完全麻痺ですが、完全麻痺でも報告はあります。
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逆行性射精★
男性の不妊の原因のもう一つは、膀胱への逆行性の射精です。
これは精液がペニスから射精されるかわりに膀胱の中にたまる状態をいいます。
尿は酸性なので精子が壊れたり精子の生存率が下がったりしますが
尿の中から精子をとり人工受精に使うことができるようです。
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精巣(睾丸)の萎縮★
次の原因は精巣の萎縮です。
精巣の萎縮は脊髄損傷の3〜4ヶ月ほどでほとんどの人におこります。
睾丸の温度の調節ができないことが萎縮に関係があると考えられています。
汗をかくしくみが狂って体温が上がることが睾丸にダメージを与えるのです。